Biz-Terrace.ai・初心者向け

膨大な資料を、一瞬で見やすく。明日から使えるAI
「Skills」超入門

毎回うまく頼むより、仕事の型を渡す。

考え方から、明日からの始め方まで。

プログラミング経験 不問

あなた AI新人

基礎なぜ今 Skills か

Skillsは、エンジニアだけの話ではなくなった。
開発者のAIで生まれた型が、チャットAIへ。

2025.10 Claude で生まれる 1日 → 1時間 楽天:自社の手順を型にした Claude Code など開発者のAIから 2025.12 他社も採用 OpenAI の Codex が 同じ形を使い始める 2025.12 業界の標準に オープン標準として公開 40以上のAIツールが対応 2026.9 Gems → Skills チャットAIにも Gemini が移行予定 (Google 公式ヘルプ) いつものAIにも、仕事の型を持たせる時代に。 ※Gemini の Skills は個人アカウントから順に公開。会社のアカウントは未対応(2026年9月時点)
出所: claude.com/blog/skills(楽天の事例)/ simonwillison.net / agentskills.io / support.google.com/gemini

基礎Skillとは

AIは、記憶がリセットされる優秀な新人。
だから仕事のマニュアルを持たせる。

AI(優秀な新人) ○文章・要約は上手い △頼み方で出来がブレる ×次の会話では、基本忘れる + Skill(仕事の型) 手順 判断基準 出力の形 マニュアル+資料・道具 = 誰が頼んでも、同じ進め方
Skillを作るのは、新入社員に渡すオンボーディング資料をまとめるようなもの
Anthropic 公式エンジニアリングブログAgent Skills の説明(趣旨)
出所: anthropic.com/engineering/equipping-agents-for-the-real-world-with-agent-skills / ○△× は比喩で、測定値ではない

基礎3つの違い

違いは中身より、置き場所と選ばれ方。
型は、対応するAIの間で使い回せるフォルダ。

指示Prompt = 今回はこうして これ、まとめといて ? その場限り。解釈しだいでブレる 置き場所 なし 役割Agent = GPTs・(これまでの)Gems など 企画担当 企画担当として、この順で進めて 手順も書ける。使うのはそのアプリ内 置き場所 アプリ 選ぶのは 人 型Skill = この仕事は、こう進める フォルダごと、対応するAIで使い回せる 置き場所 フォルダ 選ぶのは AI
置き換えではなく、上に1層足すもの。Gem や GPTs の指示文は、Skill の手順書の土台になる

基礎Skillの実物

Skill は、仕事のやり方をまとめたフォルダ。
AIは説明で選び、必要な分だけ読む。

表紙:SKILL.md 2026年9月の版 SKILL.md (中身を短く抜粋) 1 名前と説明(先頭) name: html-visualizer 説明: 長い資料を、情報量を落とさずに解説記事型のHTMLへ 2 やってはいけないこと ## 最優先の約束: 原文にないものを足さない 計算しない・推測しない・推奨を足さない・発言者を消さない 2 進める順番 この順で。飛ばさない 事実台帳 表現を選ぶ 記事に組む HTML 見直す 3 references/ 部品集・図の決まり scripts/ 照合プログラム AIが読む順 1 名前と説明で選ぶ 2 本文を読む 3 引き出しは必要なときだけ 対応するAIは、入れておけば自分で選ぶ この動画では、1の「選ぶ」を人がやる(リンクで渡す)
出所: github.com/yamamonlab/html-visualizer(2026年9月の版の SKILL.md を短く抜粋)

題材なぜ読む負担か

AIで資料は速く届く。でも、読むのは今も自分。
だから試すのは、読む負担を減らす型。

届く量 増えた。議事録・報告書・AIが書いた長文。 読む時間 変わらない。判断するのは人間のまま。
AIの“それっぽい資料”は、手間を受け取る側に移す。1件に約2時間
Harvard Business Review(2025-09)BetterUp Labs・Stanford による米国の調査(趣旨)
図は構図で測定値ではない / 出所: hbr.org/2025/09/ai-generated-workslop-is-destroying-productivity

題材ワークのゴール

この長文が、この1画面になる。
いつものAIに型を渡すと、これが起こる。

Before受け取った議事メモ(架空) 社内AIツール導入検討メモ 上から全部読まないと、今どういう状況か分からない After同じメモを型に通すと html-visualizer.html 社内AIツール導入検討 候補は3つに絞ったが、 判断の前提の確認が残る 分かっていることまだ分かっていないことこれから 候補を3社に絞った3日で利用が9割減 外部保管の是非想定人数の意味 宿題は3つ判断は次々回 3社の比較表・経緯の時系列・前提の図 本文の間に、関係に合う形で入る ▸ 原文との対応(事実台帳・折りたたみ) 1行目で状況が分かる。情報は削っていない ワークのゴール 手元のAIに型を渡して、この変換を1回起こす 完成度は問わない
架空の議事メモと、それを型に通した完成版の要約図

題材使う型

HTML Visualizer は、受け取った長文を
同じ情報量のまま解説記事へ組み替える型。

受け取った長文 上から全部読むしかない HTML Visualizer (型) 3つの約束 1 事実・推測・未確認を分ける 混ざると、判断を誤る 2 原文にない数値・推奨を足さない 見やすさのために中身を変えない 3 情報は削らず、原文へ辿れる 末尾の台帳で一節ずつ確かめられる html-visualizer.html 主題 ─ いまの状態 分かっていることまだ分かっていないことこれから 本文(表・図は必要なところだけ) ▸ 原文との対応(事実台帳) 必要なときだけ開く 自分が理解するための道具。提出物を作るための型ではない
出所: github.com/yamamonlab/html-visualizer(2026年9月の版)

試す3行で渡す

型・依頼文・資料の3行を、
貼って1回送るだけ。

いつものAI 1 型 リンクを1本 github.com/yamamonlab/html-visualizer リンク先に、AIが読むファイルが書いてある 2 依頼文 このSkillを使って、次の資料を 完全版のHTMLにしてください。 3 資料 sample-document.md (または機密を含まない公開資料) 返ってくるもの:画面内のプレビューに解説記事の画面 生成に少しかかる。保存や拡張子の変更は不要 型の渡し方は、環境で選ぶ リンクを1本 リンクを読めるチャットAI・Codex・Claude Code 本文を貼るか、ファイルで添付 リンクを読めないAI(Copilot は .txt で添付) うまく動かないときは 資料ページの「完成例」を開く 同じ型・同じ資料で作った結果を確認できる
「完全版」と書くと、AIが途中で省いた簡略版を出しにくい / 対応していないAIは型の手順書を読んで従う。自分で選ぶ・道具を動かすのは対応したAIだけ

試す結果の確かめ方

見た目はAIごとに違っていい。
同じ骨格と約束に寄っているかを見る。

Copilot・ChatGPT・Claude・Codex、どれで動かしても(例:完成版) html-visualizer.html 議事メモの解説(導入検討) 社内AIツール導入検討 ─ 候補は3つに絞ったが、 判断の前提の確認が残る 分かっていることまだ分かっていないことこれから 3社に絞った3日で利用9割減 外部保管の是非想定人数の意味 宿題は3つ判断は次々回 本文:3社の比較表・経緯の時系列・前提の図 ▸ 原文との対応(事実台帳) 開くと、画面の一文ごとに原文の一節へ辿れる 1 5 2 4 3 6 確かめる6項目(まずは太字の3つ) 1 2 3 4 5 6 先頭だけで、何の資料か・今の状態が分かる 数値が原文の表記のまま(計算していない) 比較・推移・因果は表や図、ほかは本文 推測・未確認が混ざらず、誰の発言かが残る 原文にない推奨・担当・日付が足されていない 末尾の「原文との対応」で原文へ辿れる 完全一致は狙わない。同じ型なら骨格がそろう
画面は完成版の要約図。細部はツールごとに違う。変わらないのは「何を先に見せるか」と「数値を足さない」こと

広げる直せる

判断基準を1か所書き換えるだけで、
同じ情報のまま、最初に見えるものが変わる。

SKILL.md ### 3. 記事として組む(冒頭) 変更前(公開版)冒頭の一覧の列 分かっていること/まだ 分かっていないこと/これから 変更後(自社の経営会議ルール) 「結論・影響・次に決める論点」 の3列(この順で) プログラムではなく、判断基準を1か所書き換えただけ 公開版のまま 導入検討 ─ 前提の確認が残る 状況の一覧 分かっている:3社に絞った未確定:外部保管・人数これから:判断は次々回 ▸ 本文(比較・経緯) ▸ 原文との対応 書き換え後で同じ依頼 導入検討 ─ 前提の確認が残る 状況の一覧 結論:候補を3つに絞った影響:前提で費用比較が崩れる次に決める:想定人数ほか3点 ▸ 本文(比較・経緯) ▸ 原文との対応 情報は消えず、先に見える論点が変わった(地の色の3行)
画面は説明用の要約図

広げる長い資料にも効く

約6,400字のメールスレッドも、1画面で
「確定したこと・未決のこと」が分かる。

Before月次報告メール+返信(架空) Re: Re: 【9月度】月次報告 約6,400字・メール4通 数字が3回変わる 好材料と悪材料が同居 リスクが末尾に埋没 依頼が複数人から散発 html-visualizer.html(事前に生成) 8月の月次事業報告 売上は確定、解約の原因と無償提供は未決 分かっていることまだ分かっていないことこれから 売上1,198万円で確定A新規37件は過去最高 Cラインの解約の主因無償提供の原資 全件ヒアリング9月末原資の扱いを今月中に 初報1,240万・追伸1,204万は訂正済み(本文の表で並べる) 未解決の論点(最後の章の表1つにまとめる) ○ 未決 無償提供の原資を誰が持つか ■ 未確認 Cラインの解約の主因 ▸ 原文との対応(事実台帳107件) 事前検証:事実台帳 107 件のうち 106 件が画面に出ている
架空の月次報告メールを、強めのAIで1回、型に通した結果の要約図

広げる他にもいろんなSkill

HTML Visualizer は、たくさんある型の1つ。
借りて、直して、なければ作る。

公開されている型 github.com/anthropics/skills Word Excel PowerPoint PDF ブランド規定 自社で作れる型 アイデア。借りて直す方法で作れる 議事録を、決めた形に 決定・宿題・次回を、毎回同じ順で 提案書を、自社の観点でレビュー 価格・リスク・前例の観点で指摘を返す 問い合わせ回答の下書き 過去の回答の言い回しと、答えない範囲 広げ方 借りる → 直す → 作る
出所: github.com/anthropics/skills(Word・Excel・PowerPoint・PDF の型は参照用の公開。利用条件は各フォルダで確認)

作る型にする仕事

どの仕事を型にするかは、3つの問いで選ぶ。
当てはまる仕事が、あなたの最初の1本。

1 毎回、同じ説明をしている 新人や後輩に、 同じことを何度も伝えている 例:週報の書き方 例:報告で先に書く順番 2 人によって、出来がブレる 同じ仕事なのに、 担当が変わると質が変わる 例:議事録の粒度 例:提案書を確かめる観点 3 「うちのやり方」がある 口では説明できるのに、 どこにも書いていない 例:経営会議で先に出す3点 例:問い合わせで答えない範囲 当てはまる仕事が、最初の1本 まずは仕事の名前だけ決めればいい
1つでも当てはまれば型の候補。3つとも当てはまる仕事から始めると効果が大きい

作る直して、自分の型にする

借りた型を1か所直して、
自分用のSkillとして書き出す。

いつものAI(借りたときと同じ会話で) 1 1か所だけ直す このSkillの決まりを1か所だけ変えて、 同じ資料をもう一度HTMLにしてください。 変える所:右の A の文(自分の職場のやり方でもいい) 2 自分用の型にしてもらう 今の変更を入れた、自分用のSkillを作ってください。 html-visualizer を土台にして、SKILL.md には 名前・いつ使うか・元の型から変えた所だけを書いて。 3 確かめる 「いつ使うか」が自分の場面で書けているか 変える所の例 A 冒頭の一覧を「結論/影響/次に決める論点」の3列にする 土台 + 変えた所 = 自分用の型 できたら成功:変えた所だけ変わり、 「いつ使うか」が自分の場面で書けている
2つの文は、資料ページの教科書「2 直す」にある。次に使うときは、元の型のリンクと一緒に渡す

明日から明日からの始め方

始め方は4つ。
自分の環境で使える方法を、1つ選ぶ。

Aリンクで渡す URL リンク1本を貼る こんな時:Webを読めるAI Bファイルで渡す 共有のSkillを添付 こんな時:社内に型がある C本文を貼る 本文を1通目に貼る こんな時:添付もリンクも不可 D自分で作らせる 「今のをSkillにして」 こんな時:手元に型がない 共通のルール 業務の資料を入れるのは、会社で利用が許可されたAIだけ
Copilot のリンク読込は管理者設定しだい(読めなければ B か C)

明日からAIとの向き合い方

型を持つと、仕事は
「こなす」から「決める」に変わる。

仕事の時間の使い方(構図で、測定値ではない) いま こなす 集める・読む・まとめる 決める 型で こなす 型とAIへ 決める 何をさせるか・出来の良し悪し 集める・読む・まとめるは、型とAIに任せる。 人は、何をさせるか・出来は十分かを決める側へ。

明日から型は会社の資産

個人のコツを型にすると、
チームの標準になり、会社の差になる。

頭の中のコツ 本人にしか再現できない やり方の理由は、人の頭の中にしかない 型に書き出す チームの標準 誰が頼んでも、同じ進め方 見せ合って直し、「公認の型」にする 積み上げる 会社の差 AIを替えても、型は残る 使うAIはどの会社も同じ。差がつくのは、現場の型。

まとめ全体の要点

良いプロンプトを毎回書くのではなく、良い仕事の型を
借りて、直して、
なければ作る。

型を持つと、仕事は「こなす」から「決める」に変わる。 明日の朝、最初の5分で 許可されたAIで、読みかけの長文を1本通す または、型にしたい仕事の直後に「今のをSkillにして」
判断基準はひとつ:読む負担が減ったか。減らなければ、直すべきは型のほう

資料このページに

3行の依頼文も、試せる資料も、
手順の教科書も、ここにあります。

biz-terrace-ai.pages.dev/handson/2026-09-29/ 3行の依頼文いつものAIにそのまま貼る 試せる資料架空の議事メモと、職種別の5本 手順の教科書借りる・直す・作る・自動で呼ぶ 完成例同じ型・同じ資料で作った結果

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