Skills 教科書
借りて、直して、作って、
最後は呼ばずに使う。
Skill(型)は、AIに渡す仕事のマニュアルです。4つの段階を順に進みます。各段階の手順は、チャットAIと Agent(Claude Code・Codex)の両方を並べて載せています。
- 所要時間借りる 15分 / 作って自動で呼ぶまで 30〜60分
- 必要なものいつものAI。チャットAIでも、Claude Code・Codex でも
- 入れてよい資料公開資料かダミーデータ。業務の資料は、会社で許可されたAIにだけ
段階は4つ。1〜3は型を毎回渡し、4では渡さない。
当日のワークは「1 借りる」と、借りた型を直して自分用に書き出す「2 直す」です。合う型がなければ「3 作る」へ進み、作った型を「4 自動で呼ぶ」で置いておくと、次からは型の名前を言わなくても使われます。
使っているAIで、手順が2通りに分かれる
ブラウザのチャット画面で使っている
ChatGPT・Microsoft Copilot・Gemini・Claude アプリなど。型はリンク1本で渡し、読めなければファイルか本文で渡します。
パソコンのフォルダやファイルを直接扱う
Claude Code・Codex など。型のリンクを渡せば自分で取りに行き、最後は決まった場所に置くだけです。
| 段階 | チャットAI | Agent |
|---|---|---|
| 1 借りる | 型のリンクを1本貼る(読めなければ添付・本文) | 型のリンクを1本渡す |
| 2 直す | 依頼文に1行足す | SKILL.md を直させる |
| 3 作る | 「今のをSkillにして」と頼み、保存しておく | 保存まで頼む |
| 4 自動で呼ぶ | GPT・Gem・Copilot のエージェントなど、いつもの置き場に入れる | skills フォルダに置く。名前を言わずに呼ばれる |
借りる:公開されている型を、いつものAIで1回動かす。
AIに渡すのは 型・資料・依頼文 の3つです。型を渡さずに資料だけ送ると、ふつうの要約が返ってきます。ここでは第5回の型 HTML Visualizer と、架空の議事メモで試します。
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型のリンクと依頼文を送る
型のリンクは1本です。リンク先の案内に、AIが読むファイルが書いてあります。
チャットAI:そのまま貼る(型・資料・依頼文)https://github.com/yamamonlab/html-visualizer このSkillを使って、次の資料を完全版のHTMLにしてください。 https://raw.githubusercontent.com/yamamonlab/html-visualizer/main/examples/sample-document.md
Agent:作業フォルダで送るhttps://github.com/yamamonlab/html-visualizer このSkillを使って、examples/sample-document.md を完全版のHTMLにしてください。HTMLファイルで保存してください。
自分の資料で試すときは、資料のリンクの代わりにファイルを添付し、「次の資料」を「添付の資料」にします。「完全版」を入れると、AIが途中で省いた簡略版を出しにくくなります。
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リンクで読めないときは、型を渡し直す
チャットAIファイルで添付するか、本文を貼る
- ファイルで添付:手順ガイドの「型を1つのファイルで保存」。Copilot は「.txt で保存(Copilot 向け)」で保存して添付が確実
- 本文を貼る:手順ガイドの「型の本文をまとめてコピー」。約4万字あるので、入力上限に当たったら添付へ
チャットAIでHTML がコードのまま出たら:ChatGPT は同じ会話で「キャンバスで開いてプレビューして」と送ります。Gemini は入力欄の Canvas をオンにして送り直します。それでも画面が出なければ、完成例で結果を確かめます(直す・自分の型にするは、文面だけでも進められます)。ファイルのリンクだけ返ってきたら、保存してダブルクリックで開きます。Agent は保存された HTML ファイルをブラウザで開きます。
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結果を確かめる
到達点
- 先頭だけで「何の資料で、今どういう状態か」が分かる
- 数値が原文の書き方のまま
- 原文にない推奨・担当・日付が足されていない
見本: 当日の完成例(同じ型・同じ資料で作ったもの)
直す:判断の基準を1か所だけ、自社のやり方に書き換える。
借りた型は、そのままでは自社のやり方と少し違うことがあります。変えるのは型の中の1行だけで、ほかの行はそのままにします。
このSkillの決まりを1か所だけ変えて、同じ資料をもう一度HTMLにしてください。 変える所:冒頭の一覧を「結論/影響/次に決める論点」の3列にする。
- A 冒頭の一覧を「結論/影響/次に決める論点」の3列にする
- B まだ分かっていないことの表を、末尾ではなく冒頭の一覧のすぐ下に置く
- C 図やグラフは使わず、表と文章だけにする
今の変更を入れた、自分用のSkillを作ってください。html-visualizer を土台にして、SKILL.md には名前・いつ使うか・元の型から変えた所だけを書いてください。
見るのは2つです。変えた所だけが変わり、ほかの情報が減っていないか。「いつ使うか」が自分の場面で書けているか。「いつ使うか」は、Skills に対応した環境でAIが自分で型を選ぶための一行で、GPTs や Gems の指示文との違いです。全文を書き直させないのは、型が参考ファイルまで含めて約4万字あり、チャットAIでは途中で切れるためです。「土台+変えた所」は、社内の公認の型からチーム用の型を作るときと同じ形です。
会話が切れたときは、借りる3行の2行目の最後に『ただし、冒頭の一覧を「結論/影響/次に決める論点」の3列にしてください。』を足して1回で送り、そのあと2通目を送ります。時間が足りないときは、借りた会話で次の1文だけ送ります。
html-visualizer を土台に、冒頭の一覧を「結論/影響/次に決める論点」の3列にする変更を入れた、自分用のSkillを作ってください。SKILL.md には名前・いつ使うか・元の型から変えた所だけを書いてください。
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直し方を選ぶ
チャットAIその回だけ/ずっと
- その回だけ:依頼文の後ろに1行足す(下をコピー)
- ずっと:保存した型のファイルの該当行を書き換えて、それを渡す
Agent型そのものを直させる
- 直したい型のフォルダ(登録済みなら
~/.claude/skills/<名前>/)で、「SKILL.md の冒頭の一覧の列を、結論 / 影響 / 次に決める論点 に直して」と頼む - 直した後の差分を見て、1か所だけ変わったか確かめる
-
段階1と同じ資料で送る
その回だけ:依頼文の後ろに足す1行ただし、冒頭の状況の一覧は、次のようにしてください。列を「結論 / 影響 / 次に決める論点」の3つにする。この順で。原文にない論点は書かない。
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書き換える前と比べる
到達点
- 冒頭の一覧が、書き換えたとおりに変わっている
- ほかの所と、元の情報は減っていない
- 原文にない結論やおすすめが足されていない
作る:いつもの仕事のあとに「今のを Skill にして」と頼む。
白紙から書き始めるのはおすすめしません。いつも通りAIとやり取りして、うまくいった直後に、その進め方を型にしてもらいます。
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いつもの仕事を、AIと1回やる
自分の仕事で「毎回同じ形で頼んでいること」を1つ選び、いつも通りやり取りします。出てきた答えに「宿題は表にして」のように注文をつけて直してもらいます。この注文が、型の中身になります。
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同じ会話のまま、型にしてもらう
頼む文(そのまま使える)今やった一連の作業を、別の仕事でも同じ品質で再現できるように、手順・判断基準・出力形式をまとめたSkill(SKILL.md)にしてください。今回の具体的な社名や数値などの固有名詞は除外し、どの業務でも使える一般的な手順にしてください。先頭は --- の行で挟み、その間に name(英小文字とハイフンの名前)と description(いつ使うか・使わないかの説明)を書いてください。本文は「やってはいけないこと」「進める順番」の見出しで書いてください。
「固有名詞は除外して」がポイントです。抜かないと、その案件専用のマニュアルになり、別の仕事で使えません。 -
引き算する
出てきた型から、AIが元からできることは消します。
消してよいもの
丁寧に書く/分かりやすく/正確に、のような、どのAIも元からやること
残すもの
宿題には必ず担当と期限を書く/分からないところは「記載なし」、のような、自分の職場の決まり
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保存する
チャットAI保存して、次の1通目に貼る
- 本文をテキストで保存する(OneNote・Teams のピン留め・共有フォルダ)
- 次に同じ仕事をするとき、会話の1通目に貼る
- 毎回貼るのが手間なら、段階4の「いつもの置き場」へ
Agent保存まで頼む
- 上の文の最後に「
~/.claude/skills/<名前>/SKILL.mdに保存して」と足す(Codex は~/.agents/skills/<名前>/) - 書き込みの許可を聞かれたら、保存先を確かめて許可する
- Claude Code は
/reload-skills、Codex は再起動。これで段階4の登録まで済む
到達点
- 型の先頭が
---で挟まれ、その間に name と description(いつ使うか・使わないか)がある - 本文に「やってはいけないこと」「進める順番」があり、社名や数値などの固有名詞が残っていない
- 新しい会話で同じ仕事を頼むと、前回と同じ形で返ってくる
自動で呼ぶ:型を置いておけば、AIが選ぶ。
Skills に対応した環境(Claude Code・Codex・Claude アプリなど)では、AIは置いてある型の名前と説明だけを先に読み、依頼に合う型の本文だけを開きます。だから型をいくつ置いても重くならず、選ばれるかどうかは説明(description)の書き方で決まります。
「この会議メモを、決まったこと・宿題・確かめることに分けて」型の名前は言っていない ↓
進める順番
名前と説明だけを全部読み、合う1つの本文だけを開く
チャットAIの「いつもの置き場」(GPT・Gem・Copilot のエージェント・プロジェクト)は、AIが選ぶ仕組みではなく、その中の会話でいつも使われる形です。
-
説明を「いつ使うか」と「使わないとき」で書く
選ばれにくいdescription: 文章をきれいにまとめる。選ばれやすいdescription: 会議メモ・議事録を「決まったこと / 宿題(誰が・いつまでに) / 次回までに確かめること」に分ける。議事録以外の資料には使わない。 -
置き場所に置く
登録する単位はフォルダごとです。SKILL.md だけを取り出しません。
使っているAI 置く所 呼ばれ方 Skills に対応している:説明を見て AI が自分で選ぶ Claude Code ~/.claude/skills/<名前>/そのプロジェクトだけなら.claude/skills/自動。 /名前でも呼べるCodex ~/.agents/skills/<名前>/そのリポジトリだけなら.agents/skills/自動。 $名前でも呼べるClaude アプリ 設定の Skills の画面から ZIP をアップロード型を 名前フォルダにSKILL.mdとして保存し、そのフォルダ1つだけを圧縮(Mac は右クリック →「圧縮」、Windows は右クリック →「ZIP ファイルに圧縮」)自動 ChatGPT(Business・Enterprise など) Skills の機能から登録 自動。 @名前でも呼べるGemini(個人の Google アカウント) Skills の画面で、 SKILL.mdが入ったフォルダか ZIP をアップロード個人アカウントから順に公開中(18歳以上)。会社・学校のアカウントではまだ使えない自動(Google 公式ヘルプによる) 対応していない・使えないとき:いつもの置き場に入れる(その中の会話ではいつも使われる) ChatGPT GPT かプロジェクトの指示に SKILL.md の本文、references はファイルで その GPT・プロジェクトで Gemini(会社のアカウントなど) Gem の指示に本文、references はファイルでGoogle は Gems を Skills として作り直す予定(公式ヘルプ) その Gem で Microsoft 365 Copilot エージェントの指示に本文(8,000字まで)、references は知識ファイルで .mdは受け付けないので.txtに名前を変えるそのエージェントで Claude アプリ プロジェクトの指示か、プロジェクトの資料に そのプロジェクトで 使える機能はプランや会社の設定で変わります(2026-09-29 に各社の案内で確認)。
HTML Visualizer を Claude Code に置くコマンド(Mac)
置いたら、使う前に型の
SKILL.mdとscripts/を開いて中身を確かめます。個人用の場所に置いた型は、どのプロジェクトからも使われます。ターミナルで1行(Codex は ~/.claude/skills を ~/.agents/skills に)git clone https://github.com/yamamonlab/html-visualizer ~/.claude/skills/html-visualizer
.claudeは隠しフォルダです。ファインダーなら「移動 → フォルダへ移動」で~/.claude/skillsを開けます。置いた型が出ないときは、Claude Code は/reload-skills、Codex は再起動します。最新版にするときはgit -C ~/.claude/skills/html-visualizer pull。 -
選ばれるか、2回で確かめる
1回目合う仕事を、名前を言わずに頼む
型の「進める順番」どおりに返れば、選ばれている。
2回目「使わない」に当たる仕事を頼む
その型が使われなければ合格。外れたら説明を直す。
到達点
- 名前を言わずに頼んでも、合う型の形で返ってくる
- 関係ない仕事では、その型が使われない
つまずいたら、この1手。
| 起きたこと | 次の1手 |
|---|---|
| ふつうの要約が返る | 型が読めていない。リンクなら添付か貼り付けに替える。references まで渡したか確かめる |
| 「読めません」と返る | リンクの取得が止まっている。添付か貼り付けへ |
| 貼ったら長すぎると言われる | ファイルで添付する(Copilot は .txt)。手順ガイドなら3回に分けてコピーもできる |
| GitHub が開けない | 会社のネットワークで止められている。別の端末でコピーするか、完成例で結果だけ確かめる |
| HTML がコードのまま出る | チャットのプレビュー表示に切り替える。Agent なら保存した HTML ファイルをブラウザで開く |
| 置いた型が呼ばれない | フォルダ名と name が同じか、SKILL.md がフォルダの直下にあるかを見る。説明を実際の頼み方に近づける |
| 関係ない仕事で呼ばれる | 説明に「使わないとき」を書く。似た型が2つあれば、互いの仕事を「使わない」に入れる |
| 途中で止まる | 無料枠や長さの上限。完成例で確かめ、後で自分の環境でやり直す |
3つの約束。
業務の資料は、許可されたAIだけ
試すのは公開資料かダミー。迷ったら社内のAI推進担当に。
借りる型は、中身を読んでから
プログラム(scripts/)を同梱した型は、動かせる環境では実行されることがある。社内のルールで確かめる。
同じ名前は上書きしない
社内で配るときは、見せ合ってレビューしてから「公認の型」に。ときどき引き算する。